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[C9]

>通常の性行為と、暴行脅迫をもちいた性行為と、何が違うのかわからない

わたしも、こういう人がいるのが、信じ難いものがありました。


悪名高い「レイプは元気」発言も、
そういう感覚が背景にあるのかとも、思ってきています。
(↓フラッシュバックは、ちょっとあるかも。)
http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/surround/ohta_rape.html

[C10] そうなのです

たんぽぽ様、コメントありがとうございます。
まさに仰るとおりだと思います。実際にはどんなに残酷な行為であるのか、どんなに被害者が苦しむのか、わかっていなさすぎるのです。
今、性暴力ゲームのことで、表現の自由やら規制やら問題になっていますが、表現の自由とかそういう問題ではないと私は思っています。女性を対等な存在として扱うという人権意識の問題だと私は思っているのです。
他の被害者から聞いた話ですが「女性はレイプを喜ぶと思ってた、でも違うんだとわかった」という感想をよせてくる男性がけっこういるようです。私は、そういう男性はごくごく一部で少数だと思っていたのですが、今回の性暴力ゲームの問題で、そういう男性は私が思っていたよりも残念ながら多いように思われ、とても悲しく思いました。

いろいろ調べているうちに、あまりにひどい現実を目の当たりにし、ちょっと具合が悪くなったりします・・・。あきらめず理解を求めていけるようにしていきたいと思います。

[C198]

はじめまして。
トラックバックさせていただきました。
性暴力の問題化を妨害しているのは誰かってそれは、ごく「普通」の男たちだと思います。
なんて、なんて理不尽な現実なんでしょうね。

[C200] えるぺろ様

エントリ読ませていただきました。興味深い内容でした。
ただ申し訳ないのですが、意図がよくわからず混乱するとの声を頂いたので、恐縮ですがTBは削除させていただきました。

えるぺろ様のお考えを否定するということでは全くありませんので、ご了解いただけると幸いです。

コメントもありがとうございました。
関心を持って何か考えてくださるだけで、とても嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。

[C422] 氷山の一角

加害者は、何度も下見をしたりして非常に計画的なひとが多いようです。決して、被害者が挑発的だったのではなく、おとなしくて訴えなさそうな人を選んだり・・まさに支配欲のかたまりなのです。社会的にも自立している立場の人が多く、言葉による脅しで、訴えないようにたくみに誘導する・・。訴えないと法律は変わらない・・被害者がどんどん増えてゆく。

日本の法律が、諸外国のように姦通罪として幅広く対応して処罰できたら、取り調べも違ってくるのに。
勇気を出した被害者がさらに、警察などから苦しめさせられるなんてあってはならないことです!
この犯人からの自分たちへの被害が避けられてありがとうと感謝されなければならないくらいです。
警官や政治家さん、実は男性の被害者も多いんですよ。言えないだけ。とおしえてあげたい。


  • 2010-07-01 11:39
  • まみ
  • URL
  • 編集

[C423] Re: 氷山の一角


まみ様、初めまして。
お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

仰るとおり、加害者はとても計画的で、執拗です。支配欲のかたまり、仰るとおりだと思います。力でかなわない者を力でねじふせ、性を踏みにじることで、自分の無力感をはらすのでしょう。
職業も、社会的地位も、驚くような人が加害者であることもしばしばですね。訴えても被害者であるこちらが信じてもらえなかったり。

私も被害者が増えていくだけのこの現状が悲しくてやりきれないです。

> 勇気を出した被害者がさらに、警察などから苦しめさせられるなんてあってはならないことです!
> この犯人からの自分たちへの被害が避けられてありがとうと感謝されなければならないくらいです。
> 警官や政治家さん、実は男性の被害者も多いんですよ。言えないだけ。とおしえてあげたい。

仰るとおりだと思います。
不必要に傷つけて、訴えを退けるよう強要したりして、それは結局、マイナスにしかならないですよね。
男性の被害者も知れば知るほど多いですね。

沈黙を強いられて、加害者にとても都合のいい社会だと思い怒りを感じます。

[C433] 感謝します。

私は、二人の娘を持つ主婦で、家庭教師の仕事をしながら、インターネットを利用した講座で、法律家になるための勉強をしております。
その資格試験の学校が主催する、憲法を考えるスタディツアーに過去4年間、参加しており、沖縄、中国、韓国に行っています。
韓国へは、「ナヌムの家」に行って、性奴隷の被害の歴史観を訪れ、ハルモニにお会いしました。私が少しでも暗い顔をすると、誰よりも澄んだ瞳で私の顔を覗き込み、励ましてくれます。そのことから、ハルモニがどれだけの辛酸をなめてこられたかということを知りました。
来月、中国スタディツアーがあり、旧日本軍が行った、性被害にあわれた方のところへ伺います。その参加を機に、私がこれまでなかなか直視できないでいた、性被害のことについて、しっかりと学び、理解したいという思いになり、こちらにたどり着きました。
「殺人に限りなく近い暴力」という言葉に、衝撃とともに、イメージがよく伝わってきました。「心も体もバラバラになる」「自分の世界そのものが、破壊されてしまうと言っていいほどの、深刻なダメージ」も、どれほどの甚大な人権侵害かということがよく理解できました。こうして的確な言葉で書いてくださって、本当にありがとうございます。感謝します。
私は、将来、女性の人権のために働く弁護士になりたいと思っています。特に、普天間問題解決の為に働きたいと思っているのですが、それは米兵による暴行事件を目の当たりにしたからです。
まずは、声をあげ、被害の事実をわかりやすい言葉で、社会に投げかけることが必要だと思っています。
がんばります。
本当にありがとう。

[C435] Re: 感謝します。

shou-kozue 様、コメントありがとうございました。
お返事が遅くなり大変申し訳なく思います。

スタディツアーのこと等、勉強になりました。そのようなツアーに法律家になられる方に積極的に参加してもらいたいものです。
法曹の感覚はひどくおかしいです。早い人は10代から勉強を始め、おかしな判例と法定義を覚えてきているのですから無理もないことですが、特に法曹家系に生まれている人ほどやはり感覚に違和感を強く感じます。
そしてそういう人ほど裁判官になりやすいので残念です。レッドパージの影響でしょう、あまりに男尊女卑が強い世界です。

お仕事と家庭をもたれながら勉強されていらっしゃるとのこと、とても励まされました。
このような方に、現実を直視してくださる方にぜひ法曹になってほしいです。
やはり人生経験は何よりも強い強みとなるのではないでしょうか。どうかこのおかしな法曹界に風穴をあけてくださいませ。

つくづく戦後処理のつけがまわってきているのを感じます。
「慰安婦」問題にしろ、加害を認めていればここまで性暴力はないものとされなかったでしょう。
あまりに多いです。多すぎます。


> まずは、声をあげ、被害の事実をわかりやすい言葉で、社会に投げかけることが必要だと思っています。
> がんばります。

御礼を申し上げるのはこちらの方です。
とても励まされました。おおげさかもしれませんが希望が持てます。
あまりに司法はおかしいですから・・・。

がんばってください。私も、心身の調子をくずさないようにしつつ休み休みしながらですが、がんばろうと思います。
  • 2010-08-27 16:57
  • 多面体
  • URL
  • 編集

[C437] ありがとう!!

お返事、ありがとうございます!!
このように、多面体様にあたたかく受け入れていただき、
心に希望の灯がともったようにうれしいです。
感謝します。

法曹の感覚についてですが、
私は、2人の元裁判官の講演会に参加したことがあります。
お2人とも、口をそろえて、
「国民の痛み・苦しみが分かる弁護士が裁判官になるべき。」とおっしゃっています。
自分が経験したことがないことは、分からないのです。
経験がないことをイメージするには、大変な知性が必要なのです。
だからこそ、声を上げていくことが大切なのだと私は考えます。

多面体様のお蔭様で、私が前に進む力となりました。本当にありがとう。
法曹界に風穴をあけるお力を与えてくださってありがとう。
これからも、どうぞ、連帯を深めていければと願っております。
毎日の勉強、がんばります。

取り急ぎ、感謝とお礼まで☆

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性被害についての認識のずれ

以前の記事

抵抗できない状態の女性に性行為を強いること自体が、女性の人権を無視した、尊厳を踏みにじる行為だ。
自分の同意なく、性行為を強いられるということは、自分の体、心がモノ扱いされているということだ。自分の体なのに、自分の意思は無視され、他人の思うがままにされているということだ。
それが、どれだけダメージを与えるものなのか、わかっていなさすぎる。いや、わかろうとする気さえない人が多すぎるのだと思った。
悲しいが、これが現実だ。改めて、どれだけ性犯罪が世間に理解されていないのか、痛感した。

と書いた。

そのことにからめて、なぜ、性被害のひどさが、理解してもらいにくいのかということを、書こうと思う。
通常の性行為と、暴行脅迫をもちいた性行為と、何が違うのかわからないという、男性の声を多く聞く。(残念ながら、法曹界にも多く存在する)

それを聞いたときは、倒れるかと思うくらいの、頭をなぐられたかのような衝撃を受けた。
即座に「まったく違います。殺人です」と答えたが、本当に残念なことに、男性にはなかなかわからないようなのだ。(もちろん、わかってくださる男性、わかろうとしてくださる男性もいらっしゃるが、残念ながら少数のように思われる)

私もそうだが、被害者はみな、殺されると思ったと言っている。そう、殺人に限りなく近い、暴力なのだ。
よく、「魂の殺人」「心の殺人」という言葉を聞く。
でも、私にとっては、だけれど、言葉が抽象的過ぎるのか、どこか漠然としていてぴんとこない。

被害に遭う前の私も、その言葉は聞いたことがあるが、よくわからなかった。
そして、被害に遭ってからも、逆に、感覚がまひしすぎていて、自分のことを冷静に見ることができなかったからか、よくわからなかった。

ただ、「たましい」「こころ」(ひらがなの方が、わたしにはしっくりくる) という、抽象的すぎだけれども、とても大切なもの。自分にとって大切なもの

それがなくなってしまった。

自動的に消滅したとか、自分の意思で消したということではないのだから、たしかに、「殺されてしまった」に近い表現かもしれない。
そして、そのことを、現実、つまり事実だ、と、認めたくなかったのかもしれない。

だけど、わたしは、今、生きている。何度も死のうとしたけれど、でも、生きている。
「こころ」がなくなったわけでもないし、「たましい」がなくなったわけでもない。
でも、なにか「大切なもの」「当たり前だと思って信じていたもの」がなくなってしまったのは事実だ。

性被害の場合、自分の世界そのものが、破壊されてしまうと言っていいほどの、深刻なダメージを受ける。

                        「トラウマの医療人類学」 宮地尚子 著 p180 より引用

性行為を強制するとき、言うことをきかなければ命に保証がないとか、大けがになるかもしれないとか、加害者はさまざまな脅しをかける。言葉ではなくても身体的・心理的な圧迫感によって同様の効果を与える。抵抗する被害者には、実際に脅しが本当であるということの片鱗を見せるだろう。それに対し、被害者はまず警戒の生理的反応を起こす。交感神経が高まり、直面した状況に注意が集中し、痛みその他が感じられなくなるなど、知覚に歪みが起こる。「闘争か逃走か」の姿勢に入り、結局どちらも成功しなかったとき、「人間の自己防衛システムは圧倒され、解体に向かう」。生理的な覚醒度、感情、認知、記憶が、相互の統合を失い、それぞれが変容を起こす。

 ※強調は多面体による。

ここに書かれてあるように、心も体もバラバラになるほどのダメージを受けるのだ。
メッセージに書いたこと以外にも、たくさんたくさん嫌なこと、悲しいことがあった。

家族には誤解されたまま、縁を切られたこともあった。
大切な友人はあまりのことにダメージを受けすぎて、友人の方がつぶれてしまいそうだったから、私から離れた。
働きたくても働けなくて、誰にも助けてもらえなくて、追いつめられて、苦しかった。
PTSDがひどくて、「ふつう」に暮らせなくて、たくさんのことをあきらめなくてはならなかった。
あきらめたくなかったことも、気力と体力を振り絞っても、二次被害三次被害で、より辛い思いをするだけで、悔しかった。
社会不信、人間不信、無力感、絶望。
とても孤独で、自分を生きる屍だと思って辛かった。
「ふつうでなくなった自分」と思うことが、すごく苦しかった。
生き地獄としか言いようのない苦しみで、殺されていたほうがましだったと、何度考えたかわからない。
何度も、おさえきれない激しい憎悪の感情がわきでてきて、本気で殺人計画をたてようと思ったことさえある。

こういうことが、もしかしたら「自分にとって大切なもの」「当たり前だと信じていたもの」を失った、ということなのかもしれない。

当時はただ苦しんでいるだけのように思えた。怒りと悲しみを抱えて、何もできない自分を、とても情けないと思った。どんどん退行しているように思えたのだ。
でも今振り返ってみると、わたしは、自分の内面は成長し続けていたと思う。
もちろん、今ももちろん、ときどき後戻りはしてしまうし、ストレスには弱すぎるくらい弱いし、事件を思い出すきっかけがあると、具合が悪くなったりという後遺症もあり、それを考えると、恨めしく思う気持ちは消えてなくなったわけではない。

でも、やっぱり「魂の殺人」「心の殺人」という言葉には、若干の違和感を感じている。
わかりやすくいうとそうなのかもしれないが、なにかピンとこない。
わたしの「こころ」までは、今は、という限定つきだけれど、加害者の思いどおりにはなってはいないからだ。

だが、矛盾するようだけれども、わかりやすくいうと、やはり性被害は、「魂の殺人」「心の殺人」なのかもしれない、とも思うのだ。
自分を生きる屍としか思えなかったときは、残念ながら、加害者の思惑通り、ひどい苦しみ、生き地獄のような苦しみを味わっていたからだ。
それぞれにとっての言葉の意味は違うかもしれないが、心を破壊的に傷つけられるのは、まぎれもない事実だ。


話を戻すが、通常の性行為とは何が違うのかというと (ため息をつきたくなるけれど)、
まったく違う、としか言いようがない。
性行為という意識は、全くない。
暴力だ。殺人にかぎりなく近い、ひどい、ひどすぎる「暴力」だ。そう、「暴力」の一言につきる。

だが、事件としては、性暴力である。受けた被害は、性に関する被害である。
ゆえに、被害者は、事件のことを語るとき、性に関して加えられた暴力として、語らなくてはならない。
そこに苦しみが生まれる。
ふだん使わない言葉、言いたくもない言葉を口にしなくてはならない。
何をされたか、自分の口で話さなくてはいけないのだ。

性行為の延長などで全くない、全く違う、という認識がこちらにはあるのに、
周囲の対応は「性」に関する被害を受けた、というものだ。そこに、ギャップ、戸惑いを感じる。
一方的な暴力であり、性暴力であることは事実ではあっても、性的行為の「一種」では全くないのだが、どこか性行為の延長としてとらえられている
ような気がしてならなかったのは、残念ながら気のせいではなかったのだと、今回の厚い壁で、改めて思った。
そのとき(事件直後)は反応さえできないほど傷つきすぎていたのだろうけれど、あれは、違和感、不快感だったのだ、と今は思う。

ちょっとうまくまとめきれないので、似たようなことを前に書いたことがあるので、そこから引用する。

被害者にとっては性行為などではなく、ただただ、何をされるかわからない、殺されるという死を意識した恐怖です。殺人にかぎりなく近い暴力です。
でも、性に関する暴力なので、やはり、知られたらどういう扱いをうけるかわからないという恐怖がついてまわります。
そのため、被害直後からずっと、誰に何をどう伝えればいいのか、どこに行ったらいいのか、混乱と恐怖の中におとしいれられます。適切なサポートを受けられるという保証がないため、警察や病院へ行っても、より辛い思いをするのではないか、と、ひとり苦しむことになるのではないでしょうか。
なので、病院にも行けなかったり、警察に行けなかったり、決死の思いで行っても、警察の過酷な取調べで耐えられず力つきてしまう、ということになるのではないでしょうか。

自分にはありえないことと思っていたことが自分の身に起こることで、どうしてだろう、どうして自分がこういう目に遭ったのだろうと、こたえの出ないこたえを求めて、被害者は、自責感、罪悪感に苦しみます。
あのときああしていれば、こうしていれば、等、すべて加害者の責任なのに、どうしても自分を責めてしまいます。



「羞恥心等のために被害を訴えでない女性が多い」という表現をあちこちで見聞きする。
でも、羞恥心というと、どこか軽い感じの言葉に聞こえるのだ。
簡単に言えばそうかもしれないが、羞恥心というと、恥じらいというか、どこか軽いイメージを持ってしまうのは私だけだろうか。恥じらい、という言葉自体も、なにか男性目線を意識した言葉のように思えるのだ。
羞恥心、という言葉自体、どこか「男性から押しつけられた価値観」が含まれているような気がする。

※以下、フラッシュバックする可能性の内容が含まれていますので、体調にご留意の上、読むかどうかご自分で判断なさってください。 
「トラウマの医療人類学」 宮地尚子 著 p182 より引用 ※強調は多面体による

恐怖への想像力

恐怖は以上のように強い外傷反応を起こすが、性暴力においては、それが恐怖を伴うものだと必ずしも認識されていないという問題点がある。このことは、被害者が共感ある理解を得られず、孤立感を感じるだけでなく、恐怖反応を止めるには必要な事件直後の周りからの「安全や安心感の保証」を与えてもらえないという意味でも、外傷を深めることに寄与する。

とくにジェンダーギャップが大きい。たとえばレイプの被害を聞いたとき、「危うく死ぬまたは重傷を負うような」「身体の保全に迫る危険」と恐怖、たとえば車を運転していて突然ブレーキが利かなくなったとき、または銃を持った人間が近寄ってきたときに感じるような恐怖を、身体に呼び起こすことが、レイプを実際に体験したことのない人間、とくに男性にできるだろうか。
事件を想像したとき、まず頭に浮かぶのは性行為のシーンではないだろうか。それも、おそらく加害者から見える情景、つまり、いやがる女性の姿である。
レイプもののビデオと映像である。または、レイプもののビデオの映像と同じである。嫌悪感や抵抗は想像しうるだろうが、女性の恐怖の強さに思いが至るだろうか。
実際に被害者が見るものは、襲いかかってくる加害者の姿のはずである。もしくは、姿も見えず、ただ自分の身体を拘束してくる他者の触覚かもしれない。そのとき感じるのは、自分の未来が予測不可能に陥ったときの恐怖だろう。攻撃がどのように加えられるのか、どんな性的侵襲になるのか、身体も傷つけられるのか、命まで奪われるのか、いつか解放されるときがくるのか、何もわからない。そこにエロスのはいる余地はほとんどない


ここに、男性と女性においての、性被害の受けるイメージの違いが、どんぴしゃりというかたちで書かれているのを感じた。
わたしはちょうど、「通常の性行為との違いがわからない」と聞いたときに、この本を読んでいたので、ああそういうことなのか、と、ため息にならないほどの、深い悲しみというか失望をひしひしと感じた。確かに、自分の体験と照らし合わせても、充分すぎるほど納得できた。

で、もしかしたら男性目線の言葉ではと私が感じている「羞恥心」についてだが、
恥ずかしいという羞恥心というよりも、人が知ったら、どう思われるか、何を言われるか、どういう反応をするか分からず怖い、わかってもらえないのではないか、拒絶されるのではないか、という恐怖心、という感覚が近いと思う。

自分の身におこったことは恥ずかしいことではなく、恥ずべきは加害者だ、と思う。
こう思えるまでには、本当に、長い長い時間がかかったけれど。

恥ずかしくないなら堂々としていればいい、という「正論」を聞く。
だけど、と私は思う。そう思ってがんばった結果、私の心は壊れてしまった。
周囲の偏見をうちやぶれるほど、強くなかった。
苦しいものは苦しい。それは事実だ。

周囲の無理解、偏見、好奇の目。そういったものに闘うのは、被害者がすることだろうか。
なぜ、闘わなくてはならないのだろう。
充分すぎるほど傷ついているのに、悪意ある第三者に立ち向かうのは、被害者がするべきことではないはずだ。
何より、そんな気力もないほど、ひどいPTSDに悩まされていて、一日をなんとか過ごすのが、ほんとうに精一杯なのだ。
闘いたければ闘えばいいと思う。怒りの感情がまず出る場合もあるだろう。
でも、闘いたくないのに、闘えないほどダメージを受けているのに、二次加害三次加害に、闘わざるをえない状況に追いこまれるというのは、おかしいと思う。
ただただ、安心して暮らしたいだけなのだ。そのために、ひどいPTSDの中、警察、検察の取り調べも耐えて、耐え抜いたのに、裁判で、それが全く覆されてしまうのは、おかしすぎる。

被害者は恥ずべき点はないはずなのに、世間の理解がたりないために、まるで恥ずかしい存在であるかのような扱いをどうしても受けてしまう。
被害者はそれが怖いのだ。羞恥心どころか、限りなく恐ろしい、恐怖心でしかない。
そうすることで、被害者自身も、自尊感情を取り戻すどころか、自分はだめな存在なのだ、という悲しい自己卑下に陥ってしまい、余計に、さらに、辛い思いをすると思う。
だから、しつこいようだが、被害者の意思の及ばないところで、被害者の身に起きたことが、他人に知らされるべきではないと思う。

「トラウマの医療人類学」 宮地尚子 著  p190 より引用

また性は、なぜか人格全体に影響を与えると認識されがちだ。性暴力被害者は、性的な色づけをされてしまう。被害が公になれば、みんなから性的な「色眼鏡」でみられる。性的な部分がクローズアップされ、性をとおしてしかその人はみられなくなる。その人のアイデンティティが性化されてしまうと言ってもいい。そして性は道徳性や階層の低さと象徴的に結びつけられている。性的な色づけが加えられた人間は(とくに女性の場合)、それだけで今の社会では差別の対象となる。つまり、性的マイノリティの一種として被差別アイデンティティが与えられてしまう。


本当に、わたしは、全くこの文章そのものの体験をし、とても苦しんだ。メッセージにも書いたとおりいや、あれには書ききれないくらいの辛い思いを経験した。
メッセージを書くもととなった文書を実は4月の段階で作っていたのだが(これがなければ、短時間にあのメッセージは書けなかったと思う)、それには私は、こう書いていた。

いくら恥ずべき点がなくても、「レイプされた人」として、偏見と好奇の目で見られ、差別を受けます。
被害者も悪い、女としての価値がない、もう人生は終わり。そう見なされることがどれだけ辛かったことでしょう。
被害にあった、というのは不本意な事実であり、傷は大きくても、被害者の一部でしかありません。
被害者には、他にもたくさんの長所、才能、夢など、いろいろな面があるのに、すべてが被害のことに結びつけられて考えられてしまうことへの戸惑い、怒り、悲しみははかりしれません。
今までの自分、被害に遭う前の自分が、本来の自分なのに、勝手にそれを断ち切られてしまうのです。
自分の預かり知らぬところで自分を決定づけられてしまう、自分が自分として見てもらえないというのは、癒えない傷です。
死んでいたらよかった、死んだ方がましだった、と思うことが多々ありました。


私が体験したような苦しみを、ほかの被害に遭われた方が体験されるのは、あってはならない。そう強く思う。

裁判員制度で守秘義務のない候補者に、一人でも被害者の情報を伝えるということは、あってはならないことだ。なんとしてでもこの事態をとめなければ思う。

そして、裁判過程でも、被害者がこれ以上苦しまなくてすむよう、最大限の配慮をしてほしいと強く思う。
訴えることができない被害者は、とても数が多いと思う。でも、悩んで苦しんでいるのは、一緒だと思うのだ。
だから、本当は、加害者を罰して欲しいという思いに、きちんとこたえられるよう、被害者が安心して暮らせるように、対策をきちんと考えていってほしいと思う。
今回は裁判員制度のことで、裁判所の対応が問題となっているけれど、
警察も検察も、もっと改善できるところはいくらでもある。

安心して警察や検察に訴えられる、病院でもきちんとした対応をしてもらえる、裁判にかけられる、そういう保証がちゃんとあれば、訴えることのできる被害者はもっと増えるだろうし、性犯罪を減らすことにつなげられると思う。

今の現状は、訴えた被害者の方が、よりいっそうの苦しみを負うようなものだ。
あまりに理不尽だと思う。





ぜひこちらのサイトもご覧ください。
※参考サイト  
裁判員制度における性暴力事件を考える 

コメント

[C9]

>通常の性行為と、暴行脅迫をもちいた性行為と、何が違うのかわからない

わたしも、こういう人がいるのが、信じ難いものがありました。


悪名高い「レイプは元気」発言も、
そういう感覚が背景にあるのかとも、思ってきています。
(↓フラッシュバックは、ちょっとあるかも。)
http://taraxacum.hp.infoseek.co.jp/teardrops/surround/ohta_rape.html

[C10] そうなのです

たんぽぽ様、コメントありがとうございます。
まさに仰るとおりだと思います。実際にはどんなに残酷な行為であるのか、どんなに被害者が苦しむのか、わかっていなさすぎるのです。
今、性暴力ゲームのことで、表現の自由やら規制やら問題になっていますが、表現の自由とかそういう問題ではないと私は思っています。女性を対等な存在として扱うという人権意識の問題だと私は思っているのです。
他の被害者から聞いた話ですが「女性はレイプを喜ぶと思ってた、でも違うんだとわかった」という感想をよせてくる男性がけっこういるようです。私は、そういう男性はごくごく一部で少数だと思っていたのですが、今回の性暴力ゲームの問題で、そういう男性は私が思っていたよりも残念ながら多いように思われ、とても悲しく思いました。

いろいろ調べているうちに、あまりにひどい現実を目の当たりにし、ちょっと具合が悪くなったりします・・・。あきらめず理解を求めていけるようにしていきたいと思います。

[C198]

はじめまして。
トラックバックさせていただきました。
性暴力の問題化を妨害しているのは誰かってそれは、ごく「普通」の男たちだと思います。
なんて、なんて理不尽な現実なんでしょうね。

[C200] えるぺろ様

エントリ読ませていただきました。興味深い内容でした。
ただ申し訳ないのですが、意図がよくわからず混乱するとの声を頂いたので、恐縮ですがTBは削除させていただきました。

えるぺろ様のお考えを否定するということでは全くありませんので、ご了解いただけると幸いです。

コメントもありがとうございました。
関心を持って何か考えてくださるだけで、とても嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。

[C422] 氷山の一角

加害者は、何度も下見をしたりして非常に計画的なひとが多いようです。決して、被害者が挑発的だったのではなく、おとなしくて訴えなさそうな人を選んだり・・まさに支配欲のかたまりなのです。社会的にも自立している立場の人が多く、言葉による脅しで、訴えないようにたくみに誘導する・・。訴えないと法律は変わらない・・被害者がどんどん増えてゆく。

日本の法律が、諸外国のように姦通罪として幅広く対応して処罰できたら、取り調べも違ってくるのに。
勇気を出した被害者がさらに、警察などから苦しめさせられるなんてあってはならないことです!
この犯人からの自分たちへの被害が避けられてありがとうと感謝されなければならないくらいです。
警官や政治家さん、実は男性の被害者も多いんですよ。言えないだけ。とおしえてあげたい。


  • 2010-07-01 11:39
  • まみ
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  • 編集

[C423] Re: 氷山の一角


まみ様、初めまして。
お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

仰るとおり、加害者はとても計画的で、執拗です。支配欲のかたまり、仰るとおりだと思います。力でかなわない者を力でねじふせ、性を踏みにじることで、自分の無力感をはらすのでしょう。
職業も、社会的地位も、驚くような人が加害者であることもしばしばですね。訴えても被害者であるこちらが信じてもらえなかったり。

私も被害者が増えていくだけのこの現状が悲しくてやりきれないです。

> 勇気を出した被害者がさらに、警察などから苦しめさせられるなんてあってはならないことです!
> この犯人からの自分たちへの被害が避けられてありがとうと感謝されなければならないくらいです。
> 警官や政治家さん、実は男性の被害者も多いんですよ。言えないだけ。とおしえてあげたい。

仰るとおりだと思います。
不必要に傷つけて、訴えを退けるよう強要したりして、それは結局、マイナスにしかならないですよね。
男性の被害者も知れば知るほど多いですね。

沈黙を強いられて、加害者にとても都合のいい社会だと思い怒りを感じます。

[C433] 感謝します。

私は、二人の娘を持つ主婦で、家庭教師の仕事をしながら、インターネットを利用した講座で、法律家になるための勉強をしております。
その資格試験の学校が主催する、憲法を考えるスタディツアーに過去4年間、参加しており、沖縄、中国、韓国に行っています。
韓国へは、「ナヌムの家」に行って、性奴隷の被害の歴史観を訪れ、ハルモニにお会いしました。私が少しでも暗い顔をすると、誰よりも澄んだ瞳で私の顔を覗き込み、励ましてくれます。そのことから、ハルモニがどれだけの辛酸をなめてこられたかということを知りました。
来月、中国スタディツアーがあり、旧日本軍が行った、性被害にあわれた方のところへ伺います。その参加を機に、私がこれまでなかなか直視できないでいた、性被害のことについて、しっかりと学び、理解したいという思いになり、こちらにたどり着きました。
「殺人に限りなく近い暴力」という言葉に、衝撃とともに、イメージがよく伝わってきました。「心も体もバラバラになる」「自分の世界そのものが、破壊されてしまうと言っていいほどの、深刻なダメージ」も、どれほどの甚大な人権侵害かということがよく理解できました。こうして的確な言葉で書いてくださって、本当にありがとうございます。感謝します。
私は、将来、女性の人権のために働く弁護士になりたいと思っています。特に、普天間問題解決の為に働きたいと思っているのですが、それは米兵による暴行事件を目の当たりにしたからです。
まずは、声をあげ、被害の事実をわかりやすい言葉で、社会に投げかけることが必要だと思っています。
がんばります。
本当にありがとう。

[C435] Re: 感謝します。

shou-kozue 様、コメントありがとうございました。
お返事が遅くなり大変申し訳なく思います。

スタディツアーのこと等、勉強になりました。そのようなツアーに法律家になられる方に積極的に参加してもらいたいものです。
法曹の感覚はひどくおかしいです。早い人は10代から勉強を始め、おかしな判例と法定義を覚えてきているのですから無理もないことですが、特に法曹家系に生まれている人ほどやはり感覚に違和感を強く感じます。
そしてそういう人ほど裁判官になりやすいので残念です。レッドパージの影響でしょう、あまりに男尊女卑が強い世界です。

お仕事と家庭をもたれながら勉強されていらっしゃるとのこと、とても励まされました。
このような方に、現実を直視してくださる方にぜひ法曹になってほしいです。
やはり人生経験は何よりも強い強みとなるのではないでしょうか。どうかこのおかしな法曹界に風穴をあけてくださいませ。

つくづく戦後処理のつけがまわってきているのを感じます。
「慰安婦」問題にしろ、加害を認めていればここまで性暴力はないものとされなかったでしょう。
あまりに多いです。多すぎます。


> まずは、声をあげ、被害の事実をわかりやすい言葉で、社会に投げかけることが必要だと思っています。
> がんばります。

御礼を申し上げるのはこちらの方です。
とても励まされました。おおげさかもしれませんが希望が持てます。
あまりに司法はおかしいですから・・・。

がんばってください。私も、心身の調子をくずさないようにしつつ休み休みしながらですが、がんばろうと思います。
  • 2010-08-27 16:57
  • 多面体
  • URL
  • 編集

[C437] ありがとう!!

お返事、ありがとうございます!!
このように、多面体様にあたたかく受け入れていただき、
心に希望の灯がともったようにうれしいです。
感謝します。

法曹の感覚についてですが、
私は、2人の元裁判官の講演会に参加したことがあります。
お2人とも、口をそろえて、
「国民の痛み・苦しみが分かる弁護士が裁判官になるべき。」とおっしゃっています。
自分が経験したことがないことは、分からないのです。
経験がないことをイメージするには、大変な知性が必要なのです。
だからこそ、声を上げていくことが大切なのだと私は考えます。

多面体様のお蔭様で、私が前に進む力となりました。本当にありがとう。
法曹界に風穴をあけるお力を与えてくださってありがとう。
これからも、どうぞ、連帯を深めていければと願っております。
毎日の勉強、がんばります。

取り急ぎ、感謝とお礼まで☆

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    ※ こちらは性暴力被害当事者、性暴力に理解のある方、管理人と友好関係にある方向けです。   
    ※ 上記に該当しない方は別館 へお願いいたします。
    ※ 被害者を傷つける内容、また理解しようという努力、対話する姿勢が感じられないコメントはお断りいたします。
    ※ この場の安全を守れないと判断したコメントは削除もしくは承認しません。節度のある言動をお願いいたします。

    ※ 引用する際には必ずTBをお願い致します。ただし性暴力被害者が傷つく可能性があるものは、承認しない場合があります。

    プロフィール

    てん

    Author:てん
    メール:

    (※★→@で送信可)
    itisnot_yourfault★yahoo.co.jp


    性被害にあって十数年たちます。
    刑事裁判経験者です。

    二次被害三次被害等、過酷な経験をし、性被害の後遺症もところどころありますが、それでも、わたしは生きています。今は、生きていてよかったと思います。

    だから、同じ被害にあったあなたたちに伝えたい。
    あなたは何も悪くない。どんな事情があったにしろ、あなたは悪くないのです。どんな特殊性があったにしろ、望みを捨てないでほしいのです。

    悪いのは加害者であり、無理解な社会です。あなたは、何も変わってなどいない。とても素敵なところをいっぱいもっている、素敵な人のままなのだから。


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