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美しい人

ジェーンさんの本「自由の扉~今日から思いっきり生きていこう」を読んだ。
何度も読み返しながら、少しずつ、ゆっくりじっくり読んだ。簡単には読めない、とても密度が濃い本だ。サバイバーとしての回復の道のりを描いたものでもあり、あまりに孤独で過酷な闘いの記録でもある。
胸に突き刺さるような言葉がたくさんあった。私が感じていたこと、考えていたことと、とても重なる面があり、たくさんのことを、さらに深く考えさせられた。

自由の扉―今日から思いっきり生きていこう自由の扉―今日から思いっきり生きていこう
(2009/06)
ジェーン

商品詳細を見る


ジェーンさんは、被害を受け、警察の心ない対応に、さらに傷つけられた。そして警察だけではなく、日本の司法も政府も、犯人の米兵を国外に出したアメリカ政府も、さらにジェーンさんを苦しめた。
そのことに正面から向き合い、こちらの動画を作られた方だ。
「冷たく、暗く、悲しい、日本のレイプの現実~勇気ある告発~」

著書の中で、ジェーンさんはこう言っている。

 「信じられないことに、日本には24時間レイプ緊急支援センターがなかったのです」 p27


そういうものがあればどれだけ救われただろうと、私も何度思ったかわからない。医療も何もかも整っていない、適切なケアもサポートもないのだ。
あまりにひどいダメージを受けたまま、わからないことだらけの状況に突然放り出されたようなものだ。県によっては、いまだに性被害に全く支援するところがないところもある。
そうした性被害への援助としてのSARTとかSANEという研修を日本で唯一、事業として行われているのが、私のSOSメールをキャッチしてくださった、女性の安全と健康のための支援教育センター様だった。
(※そのあたりの経緯はこちらをお読みください→裁判員制度と性犯罪 これまでの経緯 1
こちらもぜひ→裁判員制度における性暴力事件を考える

本には、被害を受けた直後の傷ついた状態に、さらに追いうちをかけるあまりに心無い警察の対応を、こう書いてある。

「私の意思が次々と無視されていったのです」                    p25

これこそが、性犯罪被害を受けたあとも、さらに傷ついていくことの根源ではないだろうか。
いわゆる「セカンドレイプ」と言われる、警察や検察や司法や世間の反応でさらに傷つけられることの共通項は、ここだと思う。
自尊感情を取り戻すどころか、さらにずたずたにされるに等しいのだから。
それがかなりこの数年で変わってきていたのに、この裁判員制度でまた退行した。
そんなに被害者をいじめて何が楽しいのだろう。社会全体でいじめているようなものだ。

ジェーンさんの本を読んで、たくさん涙があふれ出たけれど、一番心に響いて、最初に大泣きしたのは、この言葉だった。

「神様、どうか助けてください。生きていたいのです。でもこの世界にいるのがつらいのです」
p17


これをいったい何度思ったことだろうか。そしてこのことを今、どれだけ多くの人が思って苦しんでいるのかを考えると、つらくてたまらない。
どうして何も悪くないのに、被害者が、こんな苦しい思いをしなくてはならないのだろう。

この本は、文字通り、被害によりずたずたにされた「魂」が美しく再生していく。それが描かれている本だ。

その過程は決して楽ではなく、あまりにもきつい。
私はここまで来るのに、とても長い時間がかかった。
今でも後遺症が全くないとは言えない。ただ、いくぶんコントロールできるようになっただけなのかもしれない。

回復にかかる時間も、どうやって回復していくかも、本当に人それぞれだ。
何十年経っても忘れられない人もいれば、早くに立ち直る人もいる。
でも、苦しみへの区切り、回復へのきっかけというのは、共通しているところがある。まず大前提として、適切なサポートが、回復にはどうしても必要だ。それは間違いない事実だ。
そして、不必要に傷つけられればそれだけ傷が深くなると思う。
だから、警察も検察も司法も、たくさん変わらないといけない。そして何より、世間の認識を、変えていってほしいと思う。

そのために、私に何ができるのか、考えて、考えて、時折どうにもならないような気もして虚しくなるけれど、それでも、この二十年、十年、五年の間に変わっていったことを思うと、少しずつでも、声をあげていくことが大切なのだろうと思う。
当事者が声をあげられないことで無視されてきたのだから。
だけど、無理して声をあげることもないとも思う。できる人が、できることをしていくことが一番だ。
なにより、自分の回復を最優先に、自分の幸せを考えて、自分の感覚を信じることが、とても大切だと思うから。だから焦ったりする必要もなければ、回復しなければと強迫的に思う必要もない。そう思うことが負担になることも知っているから、無理しないで自分を最優先にしてほしいと思う。

性被害がどんなにひどいものか、どんなに破壊的に心を傷つけられるものか、それを理解してほしい。多くの方に読んでほしいと願う。

ジェーンさんの、強く美しい生き方に、心からの敬意を表します。
声をあげることの大切さを教えてくれて、ありがとうございます、ジェーンさん。
感謝をこめて




※参考
SHINAKOSAN IS OKINAWAN 「冷たく、暗く、悲しい、日本のレイプの現実~勇気ある告発~」

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    Author:てん
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    性被害にあって十数年たちます。
    刑事裁判経験者です。

    二次被害三次被害等、過酷な経験をし、性被害の後遺症もところどころありますが、それでも、わたしは生きています。今は、生きていてよかったと思います。

    だから、同じ被害にあったあなたたちに伝えたい。
    あなたは何も悪くない。どんな事情があったにしろ、あなたは悪くないのです。どんな特殊性があったにしろ、望みを捨てないでほしいのです。

    悪いのは加害者であり、無理解な社会です。あなたは、何も変わってなどいない。とても素敵なところをいっぱいもっている、素敵な人のままなのだから。


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